D大和国葛上郡
写真は国道24号線蛇穴交差点。御所市史によると、この近くの御所市蛇穴字京垣内の地に、神功皇后の磐余若桜宮があったという。
後方の山は大和盆地から見た葛城山。この山の麓は鴨族の発祥の地といわれ、一族の古社が多くある。
左は金剛山、右は葛城山
高天彦神社
高鴨神社
一言主神社
鴨都波神社
葛上郡蛇穴
御所市高天
祭  神:高皇産霊の尊
御祭神を祖神とした葛城族は大和朝廷に先行する葛城王朝を築き、滅びた後も平群、巨勢、蘇我の豪族として栄えた。御祭神の娘は栲幡千々姫でその御子ニニギノミコトが高天原から降臨されるが、その高天原はこの地という。 延喜の制の名神大社。
祭  神:味耜高彦根命
     :下照姫命
     :天稚彦命
古代豪族の鴨族が発祥の地に奉祭した神社である。
鴨一族は全国各地に開拓移住して郡名、郷名に加茂の名を伝え、多数の加茂社を祀ったが、本社はそれらの総社にあたる名神大社である。
御所市鴨神
祭  神:一言主大神
     :幼武尊
雄略天皇が葛城山で狩りをされた時、「吾は悪事も一言、善事も一言、言離之神、葛城之一言主之大神なり」と、この郷に顕現された神様を御奉祭している。
延喜式の名神大社に列する。
俗に「一言神さん」といわれる。
御所市宮前町
御所市森脇
祭  神:積羽八重事代主神
     :下照姫命
古く鴨都波八重事代主神と申し、それは鴨の水辺で折目ごとに祀られる田の神という神名で、弥生時代中期初頭、この葛城川の岸辺に鎮め祀ったのに始まる当社は高鴨社に対して下鴨社ともいう。
若桜神社
桜井市谷
城上郡
祭  神:伊波我加利命(若桜部・阿部朝臣の祖)

桜井市池之内にも「稚桜神社」があるが、こちらの方が式内社の若桜神社か。
この谷邑の若桜神社のすぐ北に、履中天皇が愛でられた伝説の井戸があり、その横には桜が植えられてあった。この井水は鏡の如く澄み、特別の甘味があり、水量は豊かで大和の七つ井戸のひとつであったという。
その「桜の井」が今もあり、桜井の地名はこの井戸に始まると云う。

●いずれも由緒書看板を参照
桜の井
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真朱の姫神 第三部関連
ヤマトの風景
'01.08.04