吉野郡黒滝 河分神社 か わ け

河分神社
奈良県吉野郡黒滝村大字中戸小字川戸

丹生川の上流、黒滝川と川谷川の合流点に鎮座する河分神社は、吉野郡の赤滝、中戸、脇川、堂原、寺戸、御吉野の六ヶ大字の産土神で、古記録には河分大明神とあり、この地では「かわけみょうじんさん」と呼んで崇敬されていた。古くから祈雨、祈晴に霊験があると言われている。(黒滝村史より)
祭 神:武甕槌命
    :経津主命
    :天児屋根命
    :姫大神


境内社祭神:山の神
        :稲荷神 

本殿は春日造四連棟で、明治十四年(1881)の造立

夏 祭:六月第一日曜日
秋 祭:十一月三日
     (境内説明看板より)
本  殿

昇殿階段 拝 殿

当社の由緒によれば、
古くは祈雨祈晴の神として背後の宮山を信仰していたが、
いつの頃からか、奈良・春日大社の分神を祭り始めたとされている。
そういえば社殿の配置や雰囲気は丹生川上神社中社や下社を思わせる。
社前の川や背後の宮山、本殿への昇殿階段、祈雨祈晴といえば、竜神信仰の丹生川上神とそっくりである。
現在「川分神社」と言われているこの神社の本来の祭神は、クラオカミ神かミズハノメ神などの水神か
いや、あるいは丹生都比売神ではなかったかと考えさせられる。

 三叉路の叉の部分に位置する河分神の坐す杜

本殿後背の神体山 境内横、丹生川上流の黒滝川

この神社の付近で川谷川、脇川が黒滝川と合流し、その先の下流より丹生川と呼ばれる。




 
吉野郡黒滝 桂原八幡神社 かつらはらはちまん  

桂原八幡神社
奈良県吉野郡黒滝村字桂原

伝承によると、昔は社前の笠木川に注連縄を張り渡して流れを清め、日照りの時には川原の陰石(岩のくぼみ)に水をかけて雨乞いをしたという。
創立年代等不明であるが、境内には桂原の起源とされるカズラ(葛)の古木が茂り、古い木造神像や天明七年(1787)の銘をもつ木造狛犬などが残されている。
また、桂原(長男)、笠木(次男)、長瀬(三男)の神社は兄弟だといわれ、近年まで祭日の順序も決まっていたという。
     境内由緒看板より
祭 神誉田別命

境内社祭神:山の神
        :稲荷神
        :毘沙門天王


本 殿
社前の笠木川に架けられた朱塗りの橋を渡ると、正面に急な石段がまっすぐ上の社殿に続いている。現在は八幡神を祀っているが、雨乞いの神ともいい、この神社も雰囲気は丹生神社を彷彿させる。
蔓の古木は竜神を連想させる。
拝 殿


丹生川支流の笠木川 朱塗りの橋が架かる正面参道 手前は大蛇のような葛の古木

道の駅「吉野路黒滝」の横を流れる黒滝川
(このすぐ下流より丹生川と呼ばれる)


かみがみのましますもり  神々の坐す杜 37.  平成16年1月5日


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