五條十八景・栄山寺/御霊神社

19世紀のはじめ、江戸時代は文化年間につくられた詩画帳『五條十八景』に、
「栄山瞑鐘」として栄山寺の春の夕べの情景が和風漢詩とともに載せられている。
栄山寺前を流れるのは吉野川だが、この辺りは通称音無し川と呼ばれ、水深が深く
水はゆったりと流れているのでせせらぎの音もしない。このあたりの景色はなるほど美しいが、
なんとなく物寂しい雰囲気が漂う。それはこの栄山寺のたたずまいにもよるものだろう。
栄山寺は、養老三年(719)藤原武智麻呂の創建と伝えられる。今は寂れてはいるが、
国宝や重文など多くの文化財が残されており、藤原南家往時の栄華が偲ばれる。

▲栄山寺前の吉野川(通称、音無し川)

東西に細長く延びた境内の北側の山麓に佇む鎮守社
御霊神社
所在地:奈良県五條市小島町503
祭 神 :井上内親王

▲鎮守社/御霊神社                 ▲栄山寺・国宝八角堂
●栄山寺を舞台にした習作短編・野点をご覧ください。


御霊神社

所在地:奈良県五條市近内町
▲近内町・御霊神社 東側境内入口、 遠景は金剛山
南東にも境内入口があり、そこには八幡神社が鎮座
▲手水舎と摂社・末社 ▲拝 殿

本殿祭神:井上内親王
本殿の祭神は井上内親王だが、境内には品陀別命を祭神とする八幡神社、
御子神を祭神とする若宮神社、摂社の他戸神社、早良神社が鎮座する。
また、摂社・末社には天照皇大神社神社、三宝荒神社、愛宕神社、金乃比羅神社、四支柱神社、市杵島姫神社がある。

●奈良県五條の神社を語る場合、御霊神社を抜いては述べられません。下記のHP/ななかまど/さんのサイト
「五條市の御霊神社」では、五條市内のすべての御霊神社が網羅されています。

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