式 内 社  神谷太刀宮神社 かみたにたちのみや


[神谷太刀宮神社]
丹後国熊野郡   京都府熊野郡久美浜町新町  ●北近畿丹後鉄道・久美浜駅 徒歩5分

1 かみたにたちのみやじんじゃ
祭  神:丹羽道主命

四道将軍のひとり、丹波道主命を主祭神とする全国でも唯一の神社で、その丹波道主命が佩いていた宝剣をもお祭りしていることから太刀宮と呼ばれているという。
元は神谷神社と太刀宮の二つの神社だったのを合祀したともいわれ、宝剣「国見剣」が祀られていたことから、今の久美浜の地名になったと伝わる。
境内社:八幡神社、厳島神社、恵比須神社、猿田彦神社、
       稲荷神社、寒川神社、川裾神社
2 「日本書紀」によると崇神天皇の時代、四道将軍を派遣した記述があり、 四方に派遣した将軍とは、
大彦命(おおひこのみこと)を北陸に、武渟川別(たけぬなかわわけ)を東海に、吉備津彦(きびつひこ)を西海に、丹波道主命(たにわのみちぬしのみこと)を丹波にと、四人の将軍を遣したと記されている。
写真説明:
@社殿全景(手前の拝殿と奥には本殿)
雪害の予防のため、時節柄「雪囲い」がされている。以前は竹で囲ったそうだが、今は工事用のシートで覆われている。 
3 A扁額には「神谷太刀宮大明神」とある。
B本殿横の鳥居
C境内社、八幡神社は後背の山の麓に鎮座。
D境内を横断する「久美谷川」、このほとりの川裾神社で禊をして、本社へ参拝したという。
E正面参道の鳥居から、本殿に向かって真っ直ぐに続く長い参道。
F正面参道の鳥居
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境内社八幡神社拝殿への石段 左同、八幡神社・拝殿 (祭神は応神天皇) 左同、八幡神社右手の磐座
5 ●丹波道主命とは
丹波道主命は、いわゆる四道将軍の一人で、日子坐王と息長水依比売との間に生まれた子というのが通説だが、「古事記」では丹波に派遣されたのは日子坐王となっている。
書紀では道主は「開化天皇の子孫で彦坐王子である」他の説では「彦湯産隅王の子である」ともあり、記紀それぞれ違った書き方をしていて不明だが、同一人物かもしれない。
日本武尊の父、景行天皇の母・日葉洲媛命は丹波道主命の女(むすめ)である。
また古事記によれば、開化天皇の母方の六代目前が、新羅王子「天日矛」であり、この開化天皇の系譜は神功皇后(息長足姫命)にも繋がっている。
清冽な久美谷川の流れ
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正面の鳥居(久美浜駅より500M) 丹後平野をめぐる、すっかり雪化粧をした山々。右側は久美谷川の土手。  撮影:平成14年12月30日


かみがみのましますもり  神々の坐す杜 27.  平成15年1月5日

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