この黄昏
		空の限りない深さの底にいて
		祈らなくていいのか
		許された一日を終える今     「谷川俊太郎」
	
	
		人類は小さな球の上で
		眠り起きそして働き
		時々火星に仲間を欲しがったりする
		
		火星人は小さな球の上で
		何をしているか 僕は知らない
		(或はネリリし キルルし ハララしているか)
		しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
		それはまったくたしかなことだ
		
		万有引力とは
		引き合う孤独の力である
		
		宇宙はひずんでいる
		それ故みんなはもとめ合う
		
		宇宙はどんどん膨らんでゆく
		それ故みんなは不安である
		
		二十億光年の孤独に
		僕は思わずくしゃみをした  
	
	
	
	
	
		谷川俊太郎詩集/河出書房  二十億光年の孤独より
	
	
		昭和43年、290円で手にした一冊の詩集、それが谷川俊太郎の詩との出会いでした。
		そのときの感動は鮮烈で、今も忘れることは出来ません。
		おりにふれては読みかえし、ぼろぼろになった今も大事に手元に置いている、宝物のような一冊です。
	
	
		大いなるもの、自然への畏敬、
		日月星辰にあなたは何を祈るのでしょう
		
		
		
		
		祈りとは 今日一日を感謝し
		     今日の一日を反省して
		          明日への希望を誓うことです
		                              
		               平成13年5月10日  マルヤ
	
	
		祈りとは